ニュースリリース

2014.11.06
「ビタミンCでエボラを治すことはできるか?」

<オーソモレキュラー医学ニュースサービスー日本語版>
 <国際版編集主幹>
    Andrew W. Saul, Ph.D. (USA)
 <日本語版監修> 
    柳澤 厚生(点滴療法研究会) 
    溝口 徹 (新宿溝口クリニック)    
    姫野 友美(ひめのともみクリニック)
    齋藤 糧三(日本機能性医学研究所)
    北原 健 (日本オーソモレキュラー医学会)
 <翻訳協力>
    西本貿易株式会社ナチュメディカ事業グループ

* 国際オーソモレキュラー医学会ニュース<日本語版>は自由に引用・配信ができます。

引用の際は必ず引用元「国際オーソモレキュラー医学会ニュース」とURL

(http://www.iv-therapy.jp/omns/)を記載してください。

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(English)

「ビタミンCでエボラを治すことはできるか?」

解説: Steve Hickey PhD、Hilary Roberts PhD、Damien Downing MBBS, MS



(OMNS、2014年8月20日) もしもエボラに効く薬があるなら、それを使うべきである。実際に薬はなく、あるのはビタミンCだけである。しかし、何を信じるか非常に慎重にならなければならない。というのは、これまでもそうだったが、インターネット上には危険な狂人がいっぱいいる。もう10年に達しようとしているOMNSでは、ずっと栄養療法について報告してきた。我々は、医療における力関係は脇に置き、事実から取り組んでいる。以下に、ビタミンCとエボラに関する事実を記載する。

1.ビタミンCを1グラムやそこら摂っても、急性壊血病以外のどんな病気からも身を守ることはできない。ビタミン剤の形態が、リポソームであれ、ナノ粒子であれ、たとえ金メッキされたものであれ、関係ない。ビタミンCの効能について、根拠のないでたらめな宣伝文句を並べているウェブサイトや会社、Youtubeのクリップには気を付けよう。

2.ビタミンCを、腸許容量のぎりぎりまで、毎日(数回に分けて)摂ると、あらゆるウイルスから身を守るのに役立つことが、複数の臨床報告によって示唆されている。開業医による報告内容には、数十年にわたり一貫性が見られている。ただ、同時に、彼らはその条件として、用量と摂取方法が適切でなければならず、そうでなければ効果がないということを最も強調している。ビタミンCの大量摂取がエボラに効くことの直接的な「証拠」がプラセボ比較試験から得られているわけではなく、たとえこうした試験があっても誰も自発的に参加しないだろう。しかし、大量摂取については、これまで標的としたどのウイルスに対しても効果があったことが報告されている。これには、ポリオ、デング熱、エイズも含まれる。また、大量摂取は、ワクチン接種の効果をも高める。末期のエイズでも好転し、患者がほどほどの健康状態に戻る可能性があることが、他の治療法がなかった1980年代に報告されている[i,ii]。

エボラにかかるリスクがある人やエボラが心配な人はどうすべきか? 以下に説明する。


ビタミンC

ビタミンCは、食事に含まれる主要な抗酸化物質である。ほとんどの人は、健康に必要な十分な量を摂っていない。このことは多くの栄養素に当てはまるが、ビタミンCの場合は特別である。1日の必要量は100 mg程度で、この量は食品から摂ることができる、と政府は言っているが、これは無視しよう。ビタミンCの必要量は、個人の健康状態によって異なる。完全な健康状態にある正常な成人であれば、少ない摂取量(たとえば1日500 mg)でも済むかもしれないが、たとえわずかでも体の調子が悪い人は、もっと多く摂る必要がある。同様に、病気を予防する場合も、摂取量を増やす必要がある。

すべての面で健康な人の場合、風邪をそこそこ予防できるようにするための摂取量は、1日当たり8~10 g(8,000~10,000 mg)くらいである。これは、コーポレートメディシン(企業型商業的医学)がビタミンCと風邪に関する治験を行うときに用いてきた量の約10倍である。薬理学上の最低摂取量は10 g(10,000 mg)で、軽い咽頭痛ならこれで効くかもしれないが、もっと(はるかに)多い量が必要と思われる。風邪を治すには、1日20~60 g(60,000 mg)くらいは必要かもしれない。インフルエンザなら、1日100 g(100,000 mg)必要かもしれない。必要な量は、人によって、また病気によって異なるため、自分で試してみなければわからない。


動的流れ

経口摂取の場合、Dr. Robert Cathcartの言うところの「腸許容量」があるため、健常人ではビタミンCが十分吸収されない、という問題がある[iii]。ビタミンCを1回にまとめて摂りすぎると、軟便の原因となる。健康状態が良ければ、一度に2~3 g摂っても、こうした問題はないかもしれない。不思議なことに、人は病気になると、これよりはるかに多い量、1日20~100 g以上もの量を摂っても副作用が出ないことがある[iv]。

高用量ビタミンCは、体内での半減期が短い。半減期とは、血漿中の値がその濃度の半分に下がるまでの時間である。最近まで、一部の人々は、ビタミンCの半減期は数週間であると主張していた。こうした長い半減期は、きわめて低用量の場合にのみ当てはまることを、我々は論証済みである[v]。一方、血中値が高い場合の半減期は、わずか半時間である。半減期がこれほど短いということは、高用量ビタミンCの場合、摂取間隔を短くする(長くても2~3時間以内とする)必要があるということである。

目的は、体中にビタミンCが流れ続けるようにするため、動的な流れ(ダイナミックフロー)をもたらすことである。動的な流れをもたらすには、1日を通し、複数回、高用量摂取をする必要がある。時間の隔たりがあると、毎回の摂取分が別々に吸収される。1日2回、12時間おきに3 gずつ摂るほうが、一度に6 g摂った場合より良く吸収される。複数回、大量に摂る(たとえば1日4回、3 gずつ摂る)と、ビタミンCが腸から血流に入り、尿を通して外に出るという定常流が生まれる。摂取分の一部は、血液の中に吸収されず、発病の早期に対する蓄えとして腸にとどまる。発病したら、体はこの「余剰分」を引き込んで、ウイルスとの闘いに役立てる。

動的流れの背景にある考え方は、高用量を用いることにより、体が還元(抗酸化)状態に保たれる、というものである。体や他の抗酸化物質を回復させるため、ビタミンCは常に利用できる状態にある。各ビタミンC分子(アスコルビン酸)は、抗酸化作用のある電子を2つ有し、それを供与することによって体を守ることができる。アスコルビン酸は、電子を失うと、酸化されてデヒドロアスコルビン酸(DHA)になる。この酸化された分子は排出されるため、体は、抗酸化作用のある電子を2つ得た状態となる。腎臓で、ビタミンCは再吸収されるが、DHAはされない。ビタミンC分子は吸収され、使い尽くされると、酸化された形で、廃物といっしょに捨てられる。

ビタミンCの有効性は、用量に正比例しているわけでなく、その関係は非線形である。それを超えるとビタミンCの効果が高くなる、という閾値は存在する。その閾値より下では効果は小さいが、それを超えた場合に、劇的な効果が見られる。問題は、ビタミンCをどれだけ摂る必要があるか、誰も事前に知ることができないということである。その解法は、もっと多く摂ること、つまり、自分が必要と思っている量より多く、自分が十分と考えている量より多く摂ることである。呪文は、量、量、量である。


ビタミンCの種類

率直に言って、安価なアスコルビン酸が、サプリメントの形態として好ましい。販売業者は、ナトリウムやカリウム、アスコルビン酸カルシウムなど、ミネラルや塩を添加した「吸収の良い」形のものを売ろうとするかもしれない。こうしたものは、逆効果とは言わないが、高量摂取する場合は無関係である。下記に注目すべきである。

1.形態より、摂取タイミングのほうが重要である。アスコルビン酸ミネラルを1回で摂るよりも、大量のアスコルビン酸を2回、少し時間をあけて摂るほうが、良く吸収される。

2.アスコルビン酸ミネラルは塩であるため、同じ数の抗酸化電子を有していない。アスコルビン酸は供与する電子を2つ持っているが、塩は一般的に1つしか持っていない。高量摂取の場合、この「改善」型のものは、したがって半分の効果しか得られない。このことは、病気と闘う上でミネラル型は相応じて無効である、という報告内と一致している。

3.アスコルビン酸は弱い酸であり、胃の中にある塩酸よりもはるかに弱い。アスコルビン酸ミネラルのほうが、アスコルビン酸より、胃をアルカリ性にするため、より耐性があるかもしれない。しかし、アルカリ性の胃というのは良策ではない。体が胃の中に塩酸を分泌することには理由があり、感染予防もこれに含まれる。さらに加えれば、もし出血性ウイルス感染症に罹ったら、軽い不快感など、大した問題ではなくなるだろう。

4.大量摂取の場合、錠剤よりカプセルの形態のアスコルビン酸のほうが好ましい。錠剤は賦形剤で固められており、こうした化学物質を大量に摂るのはよくないからである。それから、成分を確認すること。アスコルビン酸を摂りたいのであって、他の物はほとんど摂りたくない。バイオフラボノイドは問題ない。カプセルなら、ゼラチンや、それに相当する植物由来の原料でできている場合がある。

5.アスコルビン酸を摂るための最も安価な方法は、粉末状のものを水に溶かすことである。その場合は、弱酸性のためストローを使い、歯のエナメル質につかないように飲むこと。正確な電子はかりを使って、量を測定する必要がある。慎重に計量しないと、腸許容量のぎりぎりの量に保つのは難しいだろう。


ビタミンCの静脈内投与

感染した人は、連続静脈内注入(静注)によるビタミンCの大量投与を受けるのが理想的である(アスコルビン酸は静脈への刺激性があるため、アスコルビン酸ナトリウムのほうが好ましい)。

1.十分病気の状態である人は、口からビタミンCを摂ることができないだろう。

2.静注によって、可能な最大血中値が得られる。

3.静注とは、(半減期が短い)注射ではなく、連続点滴を意味する。

自分自身や自分の家族の治療ができる医療専門家でないかぎり、また、異常な金持ちでないかぎり、アスコルビン酸の静注は、エボラ発生時の選択肢とはならない。


ビタミンCの直腸投与

アスコルビン酸ナトリウムの直腸投与という方法は、緊急時や、発展途上世界の状況で、静注が利用できないまたは適していない場合に用いられることがある。15~30 gのアスコルビン酸ナトリウムを250~500mLの清浄水に混ぜ、かん腸の方法で投与するもので、これは看護師にすぐ訓練することができる。この方法は、子どもに用いても安全で効果的である。かん腸によって腸から一緒に出される物の中には、大変なものもあるかもしれない。この方法は、オーストラリアの奥地に住む先住民に実施され、成功している。


リポソーム

健康な人の場合、リポソームは経口摂取したビタミンCの吸収を助ける。これは場合によっては、病気の人にも当てはまる。しかし、我々はいくつかの俗説を払拭しなければならない。

健康の人なら、標準アスコルビン酸より、リポソームビタミンCを使うほうが、血中値を高くすることができる(約600 μM/L)(標準アスコルビン酸の場合は約250 μM/L)。我々は、このことを初めて実験で証明した[vi]。しかし、この2つの吸収方法は異なるため、両方を一緒に用いた場合、結果として得られる血漿中濃度は、(600 + 250 = 850 μM/Lのように)相加値となる。アスコルビン酸は、リポソームビタミンCよりずっと安価なので、健康な人は、まずアスコルビン酸から始め、必要に応じてリポソームを足して必要量を満たすようにすれば、費用効率は高くなる。

人は病気になると、動的流れという方法を用いて、大量の標準アスコルビン酸でも吸収できるようになる。したがって、病気の場合、安いアスコルビン酸を1 g摂る代わりに、リポソームビタミンCを1 g摂っても、効果はほとんど変わらないだろう。どちらも十分に吸収されるだろうし、リポソームに含まれるアスコルビン酸ナトリウムのほうが効果は低い。リポソームにしたほうが効果が得られるのは、病気の人が標準アスコルビン酸を使っていて、腸許容量に近づいた場合くらいである。

急性感染症と闘うためには、リポソームビタミンCのほうが静注より効果が高いわけではない。こうした示唆は、非科学的であり、データによる裏付けがない。我々は、慢性感染症とガンに対してはリポソームのほうを選ぶが、リポソームは急性疾患には適用されない。リポソームは細胞内に直接吸収され得るという事実にまつわる過剰な宣伝もたくさん見られる。多くのリポソームは、腸から吸収されて肝臓に入り、そこで蓄えられて、ビタミンCが放出される。また、リポソームは、血流やリンパ節などの中で漂いながら、その中身を放出したり細胞によって取り込まれるのを待つこともある。しかし、リポソームを取り込む細胞は、必ずしも、ビタミンCを最も必要としている細胞とは限らない。また、リポソームは基本的にはナノテクノロジーであり、理論的な問題が別にあるため、細胞が副作用を被る可能性もある。


予防

深刻なウイルス感染をそこそこ防ぐことができるようにするには、毎日、アスコルビン酸を少なくとも10 g摂る必要がある。考え方として、最初は低量、たとえば500~1,000 mgを1日4回摂ることから始め、腸許容量の寸前まで摂取量を増やしていく。腸許容量を超えたことを示す下痢が生じる前に、腸内のガスが増え、軟便が多く出るようになるので、この段階で用量を少し減らして、それほど苦痛でないレベルまで戻す。

気分が悪い、喉がいがらっぽい、倦怠感があるなど、少しでも感染の兆しがあったら、アスコルビン酸をもっと摂ろう。迫り来る病気の兆しが軽度である場合、5 gくらいの量を、30分おきか、それよりさらに頻繁に摂ろう。感染の兆しという程度を超えている場合は、自分が耐えられると思うだけ多くの量を1回摂ってから、30分おきに5 g摂るようにする。ここでのルールは、許容量を超えることなく、できるだけ多く摂ることである。大量摂取に懸命に努めている人でも、おそらく、摂取量は少なすぎる。

すでに動的流れの状態にあり、さらに身を守りたいと思う人は、リポソームビタミンCを追加しよう。摂取の間隔はアスコルビン酸と同じで、1日数回摂る。ここでも、限度は腸許容量である。摂りすぎると軟便を生じる。これを追加すれば、最も低いコストで最大の予防効果が得られることになる。


処置

読者が医療専門家ではなく、アスコルビン酸の静注を利用する機会がない、という想定で書いてきたが、もしアスコルビン酸ナトリウムの静注が可能な場合は、ゆっくりと、できるだけ継続的に投与されるべきである。子どもの場合は、かん腸が最も実際的な方法と思われる(これについては近々、実践的な指示事項をお知らせしたいと思う)。医療専門家なら、こうしたことに、ほとんど問題なく対処することができるが、それ以外の人なら、益よりも害をなすおそれがある。

まず重要なことは、早く治療を始めることである。最初に症状が出た後、長く待っているほど、治療効果は低くなる。また、病気を放置して進行させると、病人は口から何も摂ることができなくなるおそれががある。

ここでも同じく、考え方は、耐えられるだけ多くのアスコルビン酸を摂って、動的流れをもたらすことである。この場合、きわめて多い量を摂る。30分おきに5~10 gを摂れば、1日を通して120~240 gが得られる。たとえこんなに多く摂っても、血漿中濃度は低かったり検出不能な値の場合もある。せいぜい250 μM/Lにしか達しない。とすると、次の質問は、リポソームビタミンCの追加量がどれくらいなら患者は耐えられるか?ということになる。

実際的な方法としては、5 gのアスコルビン酸と、同じくらいの量のリポソームビタミンCを、非常に頻繁に摂ることから始めることになる。カギは「量、量、量」であることを忘れないように。もっとビタミンCを!


ビタミンCが効くしくみ

高量ビタミンCの作用メカニズムは、すでに知られ、理解されている。これは、正常な健常組織の中では、抗酸化物質として作用し、そうでない組織では、過酸化水素を発生する。過酸化水素は、プラチナブロンドの髪の女性が髪染めに使っている化学物質である。これは、悪性腫瘍など、組織に病気や炎症がある場合に発生する。このプロセスは一般的にフェントン反応という形のものであり、フリーラジカルを生じる。過酸化水素によって生じる酸化およびフリーラジカルによって、細菌は死滅し、ウイルスは不活性化される。つまり、ビタミンCは、的を絞った漂白剤と殺菌剤の役割を果たす。

ビタミンCは、毒性が低く、大量に摂っても安全であるため、かけがえのないものである。他の抗酸化物質やサプリメントでは、同じような効果は得られない。頭が混乱して、エキナセアなどにも効果はある、と考えてはいけない。免疫系をわずかにサポートするサプリメントやハーブはあるかもしれないが、今はエボラの話をしているのだ。本気で考えよう!

注意として、ビタミンCは魔法のような抗毒素ではない。こうした考え方は隠喩(メタファー)である。エボラのような疾患を引き起こすのは、ビタミンCによって不活性化される毒素ではない。フリーラジカルは毒素ではない。酸化体も毒素ではない。ビタミンCは、酸化体もしくは抗酸化物質として、電子を移動させることにより、ほとんどいつも作用している。まさに基礎化学である。また、たとえ歯の衛生状態が悪くても問題はなく、ビタミンCの大量摂取が急性ウイルス感染に対処するしくみにはほとんど影響しない。


相互作用

砂糖はビタミンCの取込みを妨げる。ウイルス感染と闘うためにビタミンCを使っているのなら、砂糖も炭水化物(長鎖糖質)も食べては行けない。そうしないと、ビタミンCがきちんと吸収されない。これは砂糖も炭水化物も全く摂らない、という意味であることを我々は強調している。

喫煙は、莫大な量の酸化体とフリーラジカルを血流中に放出する。ビタミンCは、自分の身を費やして、喫煙により生じた化学物質を一掃しようとする。我々は、喫煙者に道徳的な異議を唱える気は一切ない。これは個人的な選択である。しかし、たとえビタミンCを大量に摂取しようと、喫煙は、感染予防の妨げとなる。いったんエボラに感染したら、ビタミンCで命をつなげることが、喫煙によってできなくなる。

クエン酸マグネシウムなど、キレート加工されたマグネシウムをわずかに加えて補うのも賢明である。これは、腎臓結石のリスク克服に役立つ(このリスクはほとんど理論上のものであるが)。

ビタミンCと一緒にセレンを摂れば、病んだ組織で過酸化水素を生じる反応が若干増強されることがある。しかし、セレンを摂りすぎると、下痢や倦怠感が生じたり、息がニンニク臭くなったり、脱毛や爪の変形が生じるため、少し注意が必要である。重度の毒性は、もっと重篤な影響をもたらし得るが、そこまで達するのは難しい。メチルセレノシステインという形態のものは、それほど毒性が高くないので、我々ならこれを選ぶ。通常の摂取量は、1日100~200 μg(0.1~0.2 mg)くらいであるが、我々なら、流行している間は1日400 μg摂り、もし初期症状が出始めたら、1日1,000 μg(1 mg)まで増やすだろう。医師の監視下であれば、短期間なら3 mgまで増やすことが可能である。

他のサプリメントをビタミンCと一緒に摂ると、相助作用をもたらすことがある。α-リポ酸は、かなり大量に摂っても、かなり安全である。我々なら、短期間であれば1日1~2 g(1,000-2,000 mg)までの量を摂る。また、ビタミンKは血液凝固に役立ち、推奨されている量であれば安全である。我々なら、市販されている最高用量のビタミンK2のサプリメントを摂る。ただし、血液凝固障害がある人や、ワルファリンのような抗凝血剤を使っている人には、ビタミンKは禁忌であるため注意すること。


禁忌

アスコルビン酸療法の副作用として認められているのは、腸にガスがたまる、お腹がゆるくなる、慢性的に健康状態が良くなることくらいである。ただ、いくつか禁忌があり、腎臓疾患や、鉄過剰症、グルコース-6-ホスファターゼ欠損症の人は、すぐに大量のビタミンCを摂るべきではない。こうした人は、流行が生じたら、我々の勧告に従って摂り始めてもよいが、医師の適切な監視のもとで、より慎重に用量を増やしていくべきである。


この解説記事を出した理由

ビタミンCがエボラと闘うための選択肢となること、ならびにそれが効くしくみについて、人々は知る必要がある。とくにインターネット上では、誤った情報が大量に出回り、これは既得権益によるものも、「狂人」によるものもある。その上、エボラが流行したら、ビタミンCのサプリメントを調達しにくくなるかもしれない。

この記事は、自分で理性的な意思決定をすることができ、自分の健康に責任を負うことができる理知的な大人を対象としている。医学は、権威主義の医師ではなく、理性ある患者にもとづくべきであるという考えを、我々は強く促している。医師は、患者に情報を提供し、可能な選択肢の中から患者が選択する手助けをするために、そこにいるのである。ここに書いたのは情報だけであり、それを用いてどうするか決めるのは、本人にかかっている。

エボラにビタミンCを使うのはわかりきったこと、と我々は考える。この病気にかかったら、ビタミンC中心の治療をしなければ生存の可能性はせいぜい50-50と言われている。コーポレートメディシンには、効果的な治療法はない。利用できる薬があったとしても、未試験薬であるし、ほぼ確実に、親愛なる読者の皆さんの手には入らない。ビタミンCは、安全とみなされており、何の害も及ぼさないはずである。治療費は安くすむ。ウイルス感染におけるビタミンC利用の臨床報告によれば、適正な量を摂れば、生き残るのである。ビタミンCは、ウイルスを不活性化することが実験でわかっている。とにかく、人々が理性的な決定をすることを願っている。


さらに詳しい情報源

他にも情報源はたくさんあるが、ビタミンCの抗ウイルス特性について調べ始める人は、下記の文献を読めばすぐに好スタートを切ることができる。

Hickey S., Saul A. (2008) Vitamin C: The Real Story, the Remarkable and Controversial Healing Factor(ビタミンC:本当の話 顕著で賛否の分かれる治癒要因), Basic Health. この本は、ビタミンCの話を読みやすく説明したものである。

オーソモレキュラー・メディシン・ジャーナルのアーカイブ。ビタミンCについて、数十年もの価値がある臨床的観察と報告を見ることができる。http://www.orthomolecular.org/library/jom/index.shtml.

Pubmed http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed には、主に医学研究論文の抄録が掲載されている。残念ながら、そのほとんどは、ビタミンCの大量摂取に関する観察結果を除外して選ばれている。


参考文書

i Cathcart R. (1984) Vitamin C in the treatment of Acquired Immune Deficiency Syndrome (AIDS) (後天性免疫不全症候群(エイズ)の治療におけるビタミンC), Medical Hypothesis, 14(4), 423-433. http://www.mall-net.com/cathcart/aids.html

ii Brighthope I, Fitzgerald P. (1988) The AIDS Fighters (エイズと闘うもの), Keats.

iii Cathcart R. (1981) Vitamin C, Titration to Bowel Tolerance, Anascorbemia, and Acute Induced Scurvy (ビタミンC、腸許容量までの滴定、アスコルベミア、急性誘発性壊血病), Medical Hypothesis, 7, 1359-1376. http://www.mall-net.com/cathcart/titrate.html http://www.doctoryourself.com/titration.html

iv Cathcart R. (1985) Vitamin C, the nontoxic, nonrate-limited antioxidant free radical scavenger (ビタミンC、無毒で非律速で抗酸化作用のあるフリーラジカルスカベンジャー), Medical Hypothesis, 18, 61-77. http://www.mall-net.com/cathcart/nonrate.html http://vitamincfoundation.org/www.orthomed.com/nonrate.htm

v Hickey D.S. Roberts H.J. Cathcart R.F. (2005) Dynamic Flow: A New Model for Ascorbate (動的流れ:アスコルビン酸に関する新しいモデル), J Orthomolecular Med, 20(4), 237.

vi Hickey S. Roberts H. and Miller N.J. (2008) Pharmacokinetics of oral ascorbate liposomes(経口アスコルビン酸リポソームの薬理動態), J Nutritional Environmental Med, July, 10. 1080/13590840802305423.

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