柳澤 厚生
点滴療法研究会 会長
国際統合医療教育センター 所長
スピックサロン・メディカルクリニック 理事長
http://www.spicclinic.com
【経歴】
杏林大学医学部卒、同大学院修了. 医学博士. 米国ジェファーソン医科大学リサーチフェロー、杏林大学内科講師、助教授、杏林大学保健学部救急救命学科教授を経て現職.
アンチエイジングと補完代替医療を提供するスピックサロン・メディカルクリニック
(院長:柳澤順子 http://www.spicclinic.com) を総監修. 主に米国で点滴療法を学び、早くからキレーション療法、マイヤーズカクテル、パーキンソン病に対するグルタチオン点滴療法、ガンに対する高濃度ビタミンC点滴療法を導入、これまでに約6,000件の点滴療法の経験がある. ACAM認定キレーション治療専門医(BPCT) 、国際脈管学会フェロー (FICA)、米国心臓病学会フェロー (FACC)、日本内科学会認定医、日本医師会認定産業医、日本東洋医学会認定専門医。
1.点滴療法を始めるきっかけについてお聞かせ下さい
点滴療法に興味を持ったのは、友人の父親がキレーション治療で狭心症が良くなったのがきっかけです。それは心臓専門医の私の想像を越える回復でした。これは何かあると感じ、その年に開催されたACAM (米国先端医療会議) に出席し、キレーション治療の講習、認定試験を受けました。その後もマイヤーズカクテル、高濃度ビタミンC点滴療法、グルタチオン療法、メソセラピーなどの研修を受けています。
2.点滴療法をどこで修得しましたか?
毎年5月と11月に開催されるACAM(米国先端医療会議)には必ず出席して、点滴療法に関わるコースを受講しています。2日間のコースですが、臨床ですぐに使えるノウハウが修得できます。今年はカンサズ州ウイチタ市郊外にあるクリニックBright Spot for Health (http://www.brightspot.org/)でビタミンC点滴によるガン治療の研修を受けてきました。 私は米国で点滴療法をしているドクターの友人が多いので、よくメールで点滴処方の相談をしています。
3.点滴療法の師匠はいらっしゃいますか?
元ACAM(米国先端医療会議)会長のMichael Janson先生とBright Spot for Health 所長のRon Hunninghake先生です。Janson先生からは、キレーション療法、食事療法、サプリメント療法を教わりました。彼とは日本の医師向けのキレーションの教科書を共同執筆しようという話が進んでいます。 カンサズ州ウイチタ市郊外にあるBright Spot for Health (http://www.brightspot.org/)のクリニックはビタミンC点滴によるガン治療を確立したことで有名で、年間約3000件のビタミンC点滴療法を行っています。Hunninghake先生からはビタミンC点滴によるガン治療、外来診療、検査等を直接教わりました。来年2月にはDr。Hunninghakeを日本に招き、マスターズクラブ主宰の講演会を予定しています。
4.点滴療法の得意分野は?
私が心臓専門医ですので、やはりキレーション療法に力を入れています。 また、ビタミンC点滴療法、マイヤーズカクテル、グルタチオン療法も得意としています。
5.これまでに印象に残っている患者さんについてお話しください。
運の良いことに新しい点滴療法を取り入れた第1号の患者さんが全て著効例だったことです。 第1号の患者さんが無効例だと続ける自信がなくなってしまうでしょうから、私は幸運でした。
キレーション治療の第1号の患者さん(84歳男性)は心筋シンチグラムではっきりとした再分布像が見られる典型的な狭心症でした。 高齢なので冠動脈造影を拒否されてキレーション治療を選ばれたのですが、まもなく狭心症発作はなくなり、6ヶ月後の心筋シンチグラム再検査では全く正常所見でした。 心臓専門医の立場からも驚いています。
高濃度ビタミンC療法の第1号の米国人の患者さん(43歳男性・横浜在住)は非ホジキン悪性リンパ腫でした。
お兄さんが自然療法医で、高濃度ビタミンC療法を勧められて来院しました。 全身に転移所見が見られましたが、高濃度ビタミンC療法開始して3ヶ月後には鼠径部リンパ節が縮小し、6ヶ月後には後腹膜病変をわずかに残すのみとなりました。
グルタチオン点滴療法の第1号の患者さん(75歳男性)は、嚥下障害がひどく、歩行障害もあって杖が必要でした。 6ヶ月後には普通に食事ができて、体重は回復し、杖も必要なくなっています。
最近では3年以上持続する耳鳴りを訴えてきた73歳の男性の方にマイヤーズカクテルを処方しました。 1回目の点滴ごしばらくしたら、いつのまにか片耳が聞こえるようになり、3回目には両耳の耳鳴りがほとんど感じないぐらいまでに改善しました。
6.スピックサロン・メディカルクリニッについて。
スピックサロン・メディカルクリニック(http://www.spicclinic.com/ 神奈川県鎌倉市小町2-12-30-3F 0467-22-3000 自費診療)は私の妻が院長をしています。 鎌倉駅から徒歩5分の鶴岡八幡宮に向かう途中にあります。 キレーション治療、マイヤーズカクテルなどの各種点滴療法とヒーリングマッサージを組み合わせています。 また、食事療法やサプリメントにも力を入れています。 見学は点滴療法またはヒーリングマッサージをお受けになるお客様としてご来院ください。
7.今、一番興味のある点滴療法は?
高濃度ビタミンC点滴療法による癌治療です。 米国国立衛生研究所 (NIH)、国立がんセンター (NCI)、米国食品薬品局 (FDA)の科学者らが共同で高濃度ビタミンC点滴療法のエビデンスを示しています。 私自身も効果を実感しています。 現在、米国では1万人の医師・自然療法医・統合医療医らがこの治療を行っていて、急激に増えています。 ただ、米国のBright Spot for Healthによる正式プロトコルで治療をしている施設はその1割程度です。 私は正式プロトコルを日本中の関心のある医師に広めていきたいと考えています。 11月に角川書店から新書で高濃度ビタミンC点滴療法の本を出版いたします。
8.点滴療法を始めたばかりの方へのメッセージをお願いします。
点滴療法はエビデンスのある治療法です。 ただ保険診療で認められていない点滴療法も多く、日本ではまだまだなじみが薄いです。 しかし、一度点滴療法をマスターすると、日常診療では限界にある疾病をカバーする強力な武器になります。 新しい点滴療法を導入する時は、見様見まねの自己流ではなく、ぜひエキスパートの先生から教わってください。
9.点滴療法研究会の今後の展望についてお聞かせください。
点滴療法を日本に正しく広めていくことが私のミッションです。今後は点滴療法のエキスパートの先生たちと組んで講習会を開催します。その手始めに来年2月にマスターズクラブ会員優先でBright Spot for Health 所長のRon Hunninghake先生を迎えて、高濃度ビタミンC点滴療法の癌治療のノウハウに関する講演会を開催します。また、好評のマイヤーズカクテルの講演会も随時開催し、キレーションやグルタチオン療法など実践的な講習会も予定しています。